
エリセゴゲル
エリセゴゲル
エリセゴゲル(ブリモニジンゲル0.33%)はブリモニジンを主成分とする外用薬です。ブリモニジンはα2アドレナリン受容体作動薬という薬剤で、血管を収縮させる作用があります。酒さで従来分類されていた病型のうち紅斑毛細血管拡張型のような潮紅、赤みを主な症状とする方の場合は、顔の血管が拡張していることが症状の原因ですので、エリセゴゲルを塗布することで、皮膚表面の血管が収縮して赤み改善の効果が期待できます。また、酒さ・赤ら顔以外にもニキビ跡の赤みに対しても使用することも可能です。
米国FDA(食品医薬品局)では酒さの治療薬として承認されており、有効性、安全性も確認されています。また、海外の治療ガイドラインでも一過性あるいは持続的な赤みの症状への使用が推奨されています。
ただし、エリセゴゲルの効果持続時間は最大12時間程度であり、外用により永久的に赤みがなくなるわけではなく、一時的に赤みを消したい場合などに有効な治療法となります。ただし、数か月と長期的に使用を継続することでベースラインの赤み(普段の赤み)が改善する可能性があることも示唆されています。
※エリセゴゲルの酒さに対する使用は保険適用外のため自費診療となります。
1日1回、朝の洗顔・保湿後におでこ、両頬、鼻、アゴに少量塗布して顔全体に薄くのばします。指先で擦らずに均一に塗布するのがポイントです。
通常は塗布後30分以内に赤みが薄くなる効果が現れはじめ、3~6時間で効果が最大となります。効果の持続は約8時間(最大12時間)です。
エリセゴゲルの副作用には塗布部位の刺激感、灼熱感、痒み、赤みの悪化があります。
一部の方では成分の刺激による接触皮膚炎(赤み、痒み)が生じることがありますので、使用を開始してから赤み、痒みがあらわれて改善しない場合は医師にご相談ください。
また、普段の状態よりも赤みが増す、刺激・痒みを感じる、といった副作用は塗布直後あるいは薬の効果が切れていくときにみられ、特にエリセゴゲルを外用して効果が切れてくる8~12時間後に普段よりも赤みが増すことはリバウンド現象といわれます。また、塗布して短時間の間に逆に赤みが増すことを逆説的現象といわれ、まれにあらわれる場合があります。
これらの副作用は通常は治療を必要とすることなく6~12時間以内で自然に改善していきますが、改善しないケースでは一旦使用を中止することで改善する場合があります。
また、副作用の発生率は初回の使用から 3ヶ月目までが最も高くなりますが、連日塗布をする期間が長くなるにつれて低下するとされていますので、外用初期にこれらの副作用を自覚した場合でも、継続して使用することで徐々に改善していく可能性があります。
酒さで使用することのできるロゼックスゲル(有効成分:メトロニダゾール)、アゼライン酸(AZAクリアなど)、イベルメクチンクリームは酒さの丘疹、膿胞といったニキビのようなぽつぽつの症状に対しての有効性は高いものの、赤みや潮紅といった症状に対しては有効性が限られています。一方で、エリセゴゲルは単独の使用でも酒さに伴う潮紅、赤みの症状に対して有効で、海外のガイドラインでも推奨されています。そして、ベースラインの赤み(普段の赤み)の症状も数か月と長期に使用することで改善する可能性があるとされています。
また、エリセゴゲルをイベルメクチンクリームと併用した外用治療もそれぞれの単独治療と比べて有効であったとする報告もあります。イベルメクチンクリームにも酒さの潮紅、赤みの症状を改善させる効果がありますので、特に赤みの症状に対して効果を求めていく場合は朝にエリセゴゲル、夜にイベルメクチンクリームを使用するといった外用方法も良い治療択肢と考えられます。
・18歳未満の方
・授乳中の方
・うつ病、三環系抗うつ薬・四環系抗うつ薬などのうつ病治療薬を服用している方
・ブリモニジンを含む薬剤にアレルギーがある方
エリセゴゲル 1本15g 4,400円(税込み)
※1本15gで約1~2カ月ほど使用可能です。
※エリセゴゲルの酒さに対する使用は保険適用外のため自費診療となります。
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